高齢者虐待について、たくさん考えた一日

平成24年1月26日(木)14時〜16時 福祉文化会館302号室にて
「高齢者虐待防止啓発研修会」を開催致しました。
この研修会は、茨木市高齢者虐待防止ネットワーク事業の取り組みの一環として行ったものです。

茨木市内の介護保険サービス事業者、コミュニティソーシャルワーカー地域包括支援センターに研修参加の呼びかけをさせていただいた所、なんと!?当日には91人もの方が参加して下さいました!(一部のみ参加 30人、一、二部共に参加 61人)
寒い中本当にありがとうございました。


研修の内容は、以下の通りです。
一部:大阪府茨木保健所より講演
二部:グループワーク 1事例をもとに検討。
※(グループワーク1)事例の中で気になる点、予測される事態を検討
 (グループワーク2)課題・目標・取り組み(それぞれの立場で何ができるか)を検討


一部の講演では、「高齢者虐待における養護者支援」について、精神障がいの特性、症状、病状悪化のサインなどを踏まえてお話いただきました。
高齢者やその家族などを支援する立場として、精神障がいの特性や症状、そしてその病状悪化のサインなどについて知識を持っておくことは、とても重要な事だと思いました。
また、相談先として保健所がどのように関わって下さるのかも、事例を通じて分かりやすく教えて下さいました。

そして二部のグループワークでは、1事例について検討を行いました。
まず、事例を一読して・・・。
参加者のみなさんがおっしゃっていたことは、「こんな家族、いるいる!!」
今回は架空の事例でしたが、みなさん同じような悩みや苦しみを経験された事があるご様子・・・。

今回のグループワークの素敵な所は、色々な職種の方が集まって下さっていること。
例えばヘルパーさんから取り組める事、デイサービスの職員さんから課題になっている事、ケアマネジャーさんの視点で放っておけないこと…。
立場が違えば当然視点も違っており、自分だけでは到底出てこないような意見もたくさんあり、それぞれの立場から考えることの重要性と、関係機関が連携することの必要性について学ぶことができました。


グループワークの内容を振り返ってみると、どの班にも共通しているのは、「支援が必要なのは、実際に介護保険のサービスを利用されている対象者だけではない」ということ。
高齢者を取り巻く周りの方々(例えば息子さんや娘さんなどの家族など)も時として支援が必要な時があります。
しかしそれはとても難しい事かもしれません。どこまで踏み込むか、どこまで関われるか・・・。
自分の立場や役割の中で、戸惑い、悩みながらも、「でも、放っておけない!」「なんとかしてあげたい!」
みなさんの思いが伝わってきました。


関係者間の「連携」が必要だと、色々な所で耳にします。しかし一言で「連携」といっても、実際にどう連携していくかは、個々のケースで違っているからこそ難しいのだと思います。
今回はたった一つの事例の共有に過ぎませんが、高齢者を支える関係者が一同に集まり、実際に膝をつき合わせ、ひとつの事を考え、言葉を交わす。
顔の見える関係性というのは、今後様々な事例を一緒に取り組んでいく仲間として、そして「連携」の第一歩として、とても大切な事だと感じました。


最後になりましたが、今回の研修の講演をして下さった大阪府茨木保健所の平澤さま、お忙しい中本当にありがとうございました。また、ファシリテーターをして下さった方々をはじめとして今回の研修を一緒に作り上げて下さった全ての方々に厚く御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。


当日お配りした高齢者虐待防止啓発パンフレットです。

<職員O>